気象予報士がみた世界の空

悠久の歴史に浸るメキシコ古代文明の旅

m.s | 対象月: 1月 | 更新 2016.5.10
私がメキシコ合衆国のテオティワカンを訪れたのは、2014年1月でした。テオティワカンはメキシコの首都であるメキシコシティから北へ50㎞程、車では約1時間程の所にあり、ここにあるテオティワカン遺跡は世界遺産にも認定されています。

テオティワカン文明は標高2300mの高地に紀元前後に栄えた都市国家。ピーク時は、同時期のローマに匹敵する程の規模だったそうです。遺跡に入るとまず右側に「ケツァルコアトル(マヤ文明でククルカンと呼ばれる羽の生えた蛇のこと、農耕・暦・火などを人間にもたらしたとされるアステカ神話の神)の神殿」が出てきます。

太陽のピラミッド

そのまま「死者の道」と呼ばれる都市を南北に走る全長3000m超、横幅が40~60mの大通りを進みます。数字から遺跡のスケールがいかに大きいものかが想像できると思います。

ずっと歩くと、左側にやっと遺跡の顔といってもいい「太陽のピラミッド」が見えてきます。が、見えるだけで、まだまだたどりつきません。

ピラミッドの大きさは、底辺224m四方、高さおよそ65mで、先スペイン期のメキシコ盆地で最大級のピラミッドで、圧巻の一言です。
このピラミッドには実際に登る事ができますが、かなり急な階段なので、高所恐怖症の私は腰が引けました…。ただ、頂上からの景色は絶景です。

また、ピラミッド自体がパワースポットと考えられていて、特にピラミッドの頂上が一番パワーがあるとされているようで、そのしるしの所を触ったり、太陽に向かってお祈りする方達が沢山いました。

月のピラミッド

テオティワカン遺跡は、60万人ほどが実際に生活を営んでいた都市国家で、遺跡の中には神殿や競技場などその他にも様々な建造物があります。

遺跡の北側の奥の方、神が宿るとされるセロ・ゴルド山側には、太陽のピラミッドより少し小さいですが、「月のピラミッド」があります。こちらも実際に登る事ができるのですが、遺跡自体がかなり大きく全部見るためには、半日から一日位を要するので、相当な距離を歩く事になります。

私は、太陽のピラミッドも月のピラミッドもどちらも登りたかったのですが、太陽のピラミッドだけで疲れてしまい、月のピラミッドまで行くのは結局断念しました。
遺跡の近くでは、先住民族の方達が、黒曜石の民芸品を売っていたり、楽器を演奏していたりして、とても印象的でした。マヤ文明の遺跡という事でマヤ暦をモチーフにしたお土産なども多く売られていました。
メキシコの気候は、乾燥していて、昼夜の寒暖差が大きい事が特徴でした。日中は日差しが強く薄着の長袖一枚でも大丈夫な位なのですが、夜になると一気に冷え込み体の芯から寒さを感じるので、温度調節しやすい服装がおすすめです。

また、空気が乾燥して、空気のにおいが埃っぽいというか土っぽいのも印象的でした。リップクリームやウェットテッシュがあるといいかもしれません。

また、標高が高い所が多いので、酸素が少し薄いです。少しの運動ですぐ息が切れたり、アルコールを摂取すると回りやすいので、無理はしないようにしましょう。
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国立人類学博物館

もし、メキシコの古代文明に興味があったら、メキシコシティにある国立人類学博物館に行くことをおすすめします。
貴重な文化財が6000点も展示されていて、マヤ文明の王様のお墓で発見された翡翠で作られたマスクや、世界滅亡説の元になった映画のテーマにもなったマヤ暦の石版のカレンダー、35トンもある巨石人頭像など、一度はテレビや教科書などで見た事があるような出土品が沢山展示されています。
歴史好きは興奮してしまう事間違いなしの充実した博物館です。
[記事監修:齊藤愛子(気象予報士)]
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