気象予報士がみた世界の空

一年中夏の服装でOK!昼は無理せずホテルで休憩を

A.O | 対象月: 9月 | 更新 2015.3.9
気象予報士が体験!現地の情報

一年中暑いシェムリアップ

世界中から観光客が押し寄せる人気の世界遺産・アンコール遺跡への観光拠点となるシェムリアップ。熱帯に属し、11月~4月の乾季と5月~10月の雨季に大きく分かれます。一年中平均気温は25度を超えるため、いつ訪れても夏の服装で大丈夫です。ただ、屋内は冷房が効きすぎているため、日差しがきつい日中などは日焼け対策に、薄手の上着などを持っていくと安心でしょう。

池に映る美しいアンコールワット

旅のベストシーズンは11月~4月の乾季と言われています。11月に訪れた知人によると、猛烈な暑さはなく、快適に遺跡観光ができたそう。一方、私が旅した9月のシェムリアップは日本でもなかなか経験のしたことのないような暑さでした。アンコール遺跡は広大で、炎天下の中を歩きながら観光することが多く、こまめな水分補給や休憩が欠かせません。気をつけないと熱中症になってしまうことも。また、雨季は降水量も多く、突然の雨にも注意が必要です。ただ、アンコール遺跡には、雨季だからこそ見られる絶景があります。アンコール遺跡の中でも、ひときわ大きく有名なアンコールワット。このアンコールワットが聖池に映る光景は、まるで計算しつくされたかのようです。ただ、乾季の終わり頃になると、この池の水が少なくなり、きれいに池に映るアンコールワットが見れないこともあるようです。また、雨季にはバイヨン寺院の前にも池が出来て、雨上がりには逆さバイヨンにも出会えるかもしれません。雨季ならではの楽しみを見つけてみてはいかがですか。

一番暑い昼の時間帯は無理せずホテルで休憩を

アンコール遺跡の観光は暑さとの戦いでもあります。そのため、一番暑い正午~2時にかけては、無理せずエアコンの効いたホテルで休憩を取りましょう。現地の1日観光ツアーに参加しても、ほとんどのツアーで昼食後、一旦はホテルに送ってもらい、小一時間休憩してから、また迎えにきてもらい、ツアーを再開することが多いそうです。また、旅行1日目や2日目など、体がまだ暑さに慣れていない時は特に、遺跡の移動もエアコン付きの自動車を利用するのをオススメします。暑さに慣れれば、トゥクトゥクでの移動も風が爽快で楽しいです。無理をしない範囲で、トゥクトゥクを利用した遺跡観光にチャレンジしてもいいでしょう。
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朝日と夕日のベストシーズン

アンコール遺跡の朝日と夕日はたくさんのツアーが出るほど、非常に人気があります。中でもアンコールワットの朝日とプノンバケンの夕日が有名です。私が行った雨季は雲が多く、よくガイドブックで見るような美しい朝日や夕日は見ることができませんでした。やはり乾季で雲が少ない日を狙うのがベストのようです。ただ、雨は空気中の汚れを洗い流してくれるので、雨季でも、運よく晴れていたら、乾季には見られない絶景が待っているかもしれません。また、アンコールワットの朝日は太陽が昇ってくる場所が重要だそうで、ガイドさんによると、春分の日と秋分の日がベストで、中央から朝日があがり、美しい朝焼けに浮かぶ幻想的なアンコールワットに出会えるそうです。

伸縮する東南アジア最大の湖

シェムリアップからの観光で人気の湖・トンレサップ湖。伸縮する湖として知られています。なんと雨季の面積は乾季のそれの3倍にもなり、水深では乾季では1メートルほどですが、雨季には9メートルにもなるとか。カンボジアならではの気候のダイナミックさを感じられる場所です。アンコール遺跡は悠久の歴史に思いを馳せることも多いのですが、アンコール時代の偉大な王たちにとっても、灌漑事業は大きなテーマだったそうです。西バライや東バライのような大規模な灌漑用水の池も作られています。カンボジアの天気に注目してアンコール遺跡を観光してみるのも面白いと思います。
[記事監修:齊藤愛子(気象予報士)]
参考資料・URL
在日本国カンボジア王国観光省(政府観光局)
http://cambodiatourism.or.jp/

地球の歩き方
http://www.arukikata.co.jp/country/asia/KH_general_1.html
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