気象予報士がみた世界の空

暑すぎもなく寒すぎもないモロッコの1月

nbayashi | 対象月: 1月 | 更新 2016.7.18

アフリカといえば砂漠!だけではありません

市場
 アフリカ大陸北西部、地中海を挟んでスペインの対岸にあるモロッコ王国。アフリカ大陸というと乾燥した大地を連想しますが、海岸線付近のカサブランカなどの都市は地中海性気候にあたり、四季もあります。冬でも心地のいい風が吹いており、日中は日本の冬ほど厚着をしなくて大丈夫ですが、朝晩は冷え込むので羽織れる服を持っておくと便利です。海の幸も豊かで、マーケットには新鮮な魚介類が取り揃えられています。日本でもタコの多くはモロッコ産のものが多いはず。
砂漠と雪のアトラス山脈
一方で内陸に目を向けると雪化粧したアトラス山脈がそびえ立っており、それを越えると世界最大の砂漠地帯、サハラ砂漠が広がっています。

砂漠の歩き方

ワジで洗濯
砂漠といえど砂しかないわけではなく、町もあるし川も流れています。写真は、通常は涸れていて水は流れませんが、雨季の時だけ姿を現す「ワジ」と呼ばれる川です。人々はワジが流れているときにはこぞって洗濯しにやってきます。
夜の砂漠
また、砂漠といえば日中は照りつける太陽で地面が熱せられ、裸足で立っていられないほどですが、夜間はとても冷え込み、あんなに熱かった砂が嘘のようにひんやりして、これはこれで裸足では立っていられません。 これは周囲に熱を反射するような建物や雲がないために放射冷却の進行が早いことが原因です。広大な大地を裸足で駆け回るのも良いですが、靴をお忘れなく。

砂漠の民、ベルベル人

ベルベル人の衣装
そしてここモロッコの民族といえばベルベル人。モロッコの人口の約1/3はベルベル人で、砂漠地帯のみならず都市部にもなじみこんでいます。砂漠に住むベルベル人は青を基調としたトゥアレグ族の衣装に身を包んでいます。早速私も手に入れて着てみましたが、生地は薄いので暑苦しくなく、ターバンは日射よけのほかに砂から髪を守る役割も果たして、案外快適でした。また、ベルベル人の衣装をしていると現地のベルベル人たちがとてもフレンドリーに接してくれるので、旅を10倍楽しみたい方はなんとしても手に入れることをお勧めします。
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お札には風車

100dh
写真はモロッコの紙幣(100Dh-ディルハム-)ですが、左上あたりにご注目ください。白く風力発電用の風車が描かれているのがわかります。「砂漠に風力発電・・?」と思うかもしれませんが、実は、モロッコでは2014年に131機(総発電能力300MW)もの風力発電機が立ち並ぶアフリカ最大の風力発電所が運転開始した上に、風力以外にも砂漠都市では太陽光発電所も建設されています。再生可能エネルギーに力を入れているのは何も先進国だけではないのですね。

マラケシュの旧市街

旧市街
サハラ砂漠観光に行くのなら、マラケシュを基点とすることが多いでしょう。マラケシュの中心、ジャマ・エル・フナ広場は毎日がお祭りのように屋台や出店で賑わっています。
カタツムリ料理
旧市街の町並みをそのまま残しており、細い路地がダンジョンのように入り組んでいるのが特徴です。その路地に沿って工芸品などのお店が軒を連ねているので、買い物に夢中になりすぎて迷子にならないよう、お気をつけください。ちなみに屋台の一番人気は絞りたてのオレンジジュースとカタツムリ料理です。
[記事監修:齊藤愛子(気象予報士)]
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